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失われた景観
![]() | 失われた景観―戦後日本が築いたもの 松原 隆一郎 (2002/11) PHP研究所 この商品の詳細を見る |
レポート書くために、だいぶ前に古本屋さんで買って本棚に置いてた本。神戸市の住吉川景観訴訟の話が載ってたので、主にその部分だけ精読。
他の部分は、「醜悪なロードサイド景観」とか「電線地中化問題」とか「真鶴町の美の条例」とか、そういう話が断片的に集められてる感じ。
景観論についてここでは詳しくは書けないけど、私有財産と制限の問題がある限り、日本における景観問題をめぐる厳しい状況はあまり変わっていないということかなぁ。
震災後の「私有財産に対して公的な保障はしません」っていう状況と、「(景観を構成する)私有財産である建築物には公権力は介入できません」ってのは、当然ながら表裏の関係なわけで。
日本の場合、規制がキツくかけられるのは、伝建地区とかの「文化財扱い」なら可能なんだけど、それ以外だと紳士協定みたいなのも多いし。京都の碁盤の中もわりと厳しいけど、そうは言っても・・・みたいな状況だし。
ギッチリ規制するってことは、それだけ息苦しいってことでしょ。「景観を守らない者は村八分や焼き討ちに遭っても仕方なし」ってなぐらいの勢いが必要なわけで。実際そこまではできる地域はほとんどないし。
それはさておき、この手の景観論では、電線とかロードサイド景観とかを悪者扱いする人多い。けど、それっていつも何か違う気がするんだよねぇ。「醜悪な景観を止めよう」ってのと「美しい景観を作ろう」ってのは、同じようで違うものだと思う。
ネオン街やパチンコ屋や風俗店の景観は、そういう人にとっては醜悪かもしれないけど、好きな人はそういう景観も気にならないわけじゃない?だからゾーニングや立地規制とかで「棲み分け」していくわけだけれど、その場合は「中身」そのものが問題になる。
ところが、景観云々と言い出すと「中身」じゃなくて上っ面が問題になる。茶色や灰色の壁で格子窓で瓦屋根のコンビニやパチンコ屋なら認めるってことになると、ちょっとおかしなコトになりそう。つまり苦肉の策。なんか嘘臭い。景観論にまとわりつく嘘臭さって、そのあたりにあるのかも。
もちろん、色やデザインや材質を揃えていこうよ、美しい景観作ろうよってのも悪くない。ただ、そういう「上っ面」の問題と「中身」の問題をゴチャゴチャさせたらよくないということ。
たとえば僕にとっては、ロードサイド景観が問題じゃなくて、自動車最優先社会そのものが問題なわけであって、ロードサイドショップが全部茶色や灰色だったらいいわけじゃないし、地味で控えめな看板が出てたら事故が多発しちゃうんだろうし。
なんだかグチャグチャと意味の分からないことを書いてみたけど、どうやらこの本の内容とはあまり関係ないことばかりのようだ。この本の著者は神戸市出身だそうで。
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