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郷土の歴史なのか、それとも現在なのか。

※自分向けの研究用のメモなので、推敲してません。わけわかんないところも多いかと思います。あしからず。

副読本の分析の軸をどのあたりに設定したらいいのか、延々と悩みながら合宿から帰ってきて、とりあえず副読本の内容を表にまとめたものをぺらぺらとめくる。とにかく、どうしたらいいのかよく分からないので、表を印刷した紙をぺらぺらぺらぺらするばかり。

うんうん言いながらぺらぺらしてると、災害に関連する記述が、「安全」の章と、「郷土」の章と、どちらか、または両方に掲載されているという違いがなんとなく気になり始めた。

前回は、「過去を学ぶことが防災につながるかどうか」という判断や感覚の違いが副読本の「災害関連記述」を左右するのではないか・・・ということを書いた。

で、今回の「もやもや」では、「安全」の章=現在、「郷土」=過去という区分けができるのではないかというものだ。過去の出来事として紹介される災害記述と、現在の「安全」を守るために「災害の危険性」や対応策を示していくという違いがあるのではないかということだ。

まあ、そういう違いがあるというのは当然なような気もするけれど、「学ぶべき郷土像」が示された副読本の中に、二種類の「災害」像があるということは、ある種の発見でもある。

そんなあたりに注目しながら、改めてぺらぺらしつつ大まかに見ていくと、岐阜県側の自治体では、昭和50年代には「安全」と「郷土」の両方の記述がなされていたものの、改訂が進み平成に至る頃には、多くの自治体で「安全」の項目が消滅し「郷土」の項目において過去の災害が記述される傾向を見いだすことが出来る。

一方で、愛知県側の自治体が作成した副読本では、「安全」と「郷土」のどちらかに偏っていくという傾向はないような印象である。そして、削除されずに残されている「安全」の項目では、新たに地震防災のための備蓄倉庫や新たに造られた雨水貯留施設などについて記述される。伊勢湾台風、東海水害を経て、さらに東海・東南海地震への対応が叫ばれる中で、そうした記述が新たに加わってきたのであろうか。

ということで以前書いた内容を含めると、次のようにまとめることができる。

用水の建造など、自治体のスケールを越えた広域な地域のつながりが「郷土」として示される一方で、合併によってローカルな先人顕彰や地域の被災状況などの記述が削除されていく傾向を見いだすことができる。

また記述内容が全体的に減少傾向にある。その背景にあるのは、市町村合併だけでなく、指導要領の改正による「調べ学習」の重視によって、「知識提供」型の副読本という体裁が必要とされなくなりつつあり、「何を教えるのか」ではなく「どうやって学ぶのか」という内容が重視されるようになったために、記載内容が減少している。

全体的にはそのような流れが見られる中で、副読本における災害記述は、「郷土の歴史」として位置づけられた災害像なのか、「安全」のための災害対応なのか、という二種類に分けられる。

この二種類の災害記述を念頭に置きながら、地域の違いや年代の違いに着目すると、いくつかの傾向を指摘することができる。まず一つは、過去の災害を学ぶことが未来の防災につながる「輪中地域」では、堤防強化や排水機の増設によって災害は過去のものとなりつつあり、災害記述は「郷土の歴史」として示されるという点である。

一方で、非・輪中地域であっても、伊勢湾台風や東海水害、そして来るべき東海・東南海地震への備えとして「安全」の項目において災害が記述されるようになりつつある。ではなぜ、木曽川左岸の御囲堤で守られて、恒常的に水害に危機に曝されてきたわけではない愛知県側の副読本には、そのような「安全」の項目に災害記述が掲載され、一方で輪中地帯として知られる岐阜県側の木曽三川流域では、「郷土の歴史」として災害が位置づけられて副読本に掲載されがちであるという傾向が見られるのであろうか。

これは推測に過ぎないが、災害の危機意識が極めて短いサイクルやスパンによって構築されていくからではないだろうか。ある意味で「災害を乗り越えた」という感のある岐阜県側の輪中地帯では、新たな災害の危機を啓発するような内容は盛り込まれず、現代における「地域の安全」の項目から災害関連項目は削除される。一方で、東海水害や東南海地震等の危機を身近に感じている愛知県側では、「安全」の項目における災害関連の記述が充実していく、というようには考えられないだろうか。


もちろん、副読本の記述の分析だけから、「災害への危機意識が醸成される時間的サイクル」について論じていくことができるのかどうか、まるで自信はない。でも、この点に関してもう少し深めていけるのではないかという気がしている。もうちょっと頑張ってみようと思う。

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